『ただいまご紹介にあずかりました、モンティ・アレキ三太夫でございます。高い所から僭越ではございますが、ひとことご挨拶申しあげます。
まぁワタクシ、普段は本名で音楽活動を行なっておりますけれども、誠に残念なことに、ここケネディハウスには本物のピアノがございませんで、デジタルピアノという機械を演奏せねばならぬ場合には、本名を名乗ることができない、という決まりになっております。
思えば、本日はアコースティック・ライブということで、ワタクシ以外の皆さんは、愛用の楽器を携えて本当に楽しそうに演奏していらっしゃって、羨ましい限りですけれども、ワタクシだけヴァーチャル・アコースティックでございまして‥喩えて云うなら、み~んなが世界一周旅行に旅立ってしまったあと、一人残されてグーグル・マップで景色を眺めている‥といったところでしょうか?
原則として、デジタルピアノでのお仕事はお断りしているんですけれども、なんといっても、加瀬邦彦さんは高校大学の大先輩でいらっしゃるだけでなく、実は、高校の運動部、体育会アメリカン・フットボール部の大先輩でもあらせられる訳でございまして、加瀬さんのご指名とあらば、たとえ火の中水の中、ここ掘れワンワン、士農工商犬猫ミュージシャン後輩、といった感じでございます。
願わくば、いつの日にか、本物のピアノのある会場で、ワイルドワンズ・アコースティック・ライブが行われますことを夢見て、それまでなんとか、頑張っていきたいと思っております。』
・・・と、いう訳で、ザ・ワイルドワンズのアコースティック・ライブ、というプロジェクトをお手伝いすることになりまして、第一回めのライブが一昨日の日曜日に銀座のケネディハウスというお店で行われました。それにしても熟年パワーには恐れ入りました!というのが正直なところです。
そもそも、昨年の11月に行われた母校の150周年記念コンサートで、ピラミッド(+サポートベーシストに鳥越啓介君)の演奏を舞台袖で聴いていた加山雄三さんと加瀬邦彦さんが、「後輩にこんなうまい奴らがいたんだね~」と感心してくれて‥というのが話の発端なのですが、最終的にはサントリー・ホールでストリングスも入れてのコンサートを目指しつつ、手始めにケネディハウスで毎月ライブを行いサウンドを作っていきたい、という計画が12月のミーティングで発表されて、その時には、「残念ながらデジタルピアノでは参加できません」と一度はお断りしたのです。
その後検討されたアップライト・ピアノの搬入も、ステージの狭さを考えると非現実的で、何度かやってピアノのあるスペースでできるようになった段階から参加してもらう、ということになったのですが‥
何よりギターとピアノのコンビネーションは一般的に想像されているよりも奥が深く、たとえバーチャルであっても参加しないことには話が前に進むはずもないことと、ピアノのあるスペース‥という話が一足飛びにサントリー・ホール?なんてこともなきにしもあらずと思って、しばし悩んだあげく、芸名でお引き受けすることとなった次第であります。
我ながら、冒頭に掲げたMCの叩き台における喩え話は言い得て妙だと自負しておる次第ですが、普段の倍以上気を使って弾いても得られる結果は普段の半分にも到底及ばない、という悲しいひとときだった割には、加瀬さんをはじめメンバーの皆さん、そして共演者の皆さん、またお客さまにも関係者諸氏にもなかなかの好評だったようで、なんとも複雑な心境であります。
とはいえ、悲しいひとときと言いつつも、実のところは結構楽しんでもいた三太夫なのですが、何故なら、ワイルドワンズはワタクシのルーツの一つでもあるからでして、小学2年でウクレレを手にして親父の勤めていた会社の音楽好きの若者達のバンド(カントリー&ウェスタンとカレッジフォークとハワイアン‥)にまじってかきならすようになって、最初に覚えたのが加山さんの“お嫁においで”で、次が“想い出の渚”であって、ウクレレのコードをピアノの鍵盤に移して弾いた途端に世界が拡がって以降音楽にのめりこんでいった訳ですから‥
もうひとつ、一昨日のライブで特筆すべきは、高橋ゲタ夫さんのベース!ずいぶん昔から顔見知りではあったものの初の共演で、エネルギッシュなビートとあり余る元気にはどんなにか励まされたことでしょう!
そんなこんなで、しばらくはモンティ・アレキ三太夫名義でのサポートとなる為、今後あえてこのブログで告知したりはいたしませんが、孤軍奮闘ぶりに興味がおありの方、或いはお知り合いやご親族にワイルドワンズのファンがいらっしゃる方、よろしければ応援に来てくださいまし!
因みに“モンティ・アレキ三太夫”は、これまでシンセ漫談の芸名でしたが、今後、シンセ漫談は“狸小路ひろまろ”名義で行うことをお伝えしておきます。
さてさて、26日の次回アート・カフェ・フレンズ・マンスリー・ライブ vol.4、およそ4年振りの“ひろみつ”です。様々な活動で一段と腕を上げているに違いない、すとちゃんこと須藤満氏と、熱い演奏と爆笑トーク?をお送りする予定です。ご予約はお早めに!
text by H. Izumi
2 件のコメント:
先日は爆笑トークは期待通り、さらにそれ以上の「人生山あり谷あり・・・」のサプライズを楽しませていただき、ありがとうございました。
パットメセニーのカバーシリーズもいきなりの充実で感激です♪
「調子に乗りすぎ」となりながらも厚かましくポイントカード+αを次々と差し出すぱんだんにお応えいただきましたこと、あらためて御礼申し上げますm(_"_)m
年末に購入したウチの電子機械についてですが、現在の課題曲は無謀にも今回の一曲目でもあり、上記αにもありましたHeartLandなのです。今回のっけから模範演奏を拝見しちゃいまして感激しましたm(_"_)m
無茶と判っていても和泉さんの曲は美しくそしてウタゴコロにあふれてとても魅力的♪少しでもマネできればいいなぁと思っています。
これからもぜひぜひよろしくお願いします^^
はじめまして。SQUAREの頃から和泉さんのファンでした。Liveとは関係のない話題で恐縮ですが、私もかつてピアノを習っていました。そのピアノ教室には、コンサートホールの中にベーゼンドルファーがおいてあり、先生がよく弾いていました。1年に一度発表会があるのですが、もちろんホールにあるベーゼンドルファーを弾いていました。懐かしいです。ベーゼンドルファーを和泉さんは何回ほどライブで使用したことがあるのですか。
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