スウェーデンのコンポーザー・ピアニスト、Lars Jansson (ラーシュ・ヤンソン) のピアノを初めて聴いたのは、今から12年前、97年の春のことでした。
アメリカのジャズとは一線を画したヨーロッパのジャズの自由奔放さとパースペクティブは認識していたつもりでしたが、彼の音楽は、それまでとはひとつ次元が上がっているように感じました。
楽曲はもとより、アドリブ・ソロのフレーズの比類無き美しさに胸を打たれ、コピーして弾いてみたくなってピアノに向かってはみたものの、音使いは解明できてもいざ弾いてみると、微妙なタイミングが全く合わずに愕然としたものでした。
融通無碍ともいうべき絶妙なタイム感覚によって統御されたそれぞれの音の連なりは、あたかもゆらいでいるかのようで、そのゆらぎこそが、ただでさえ美しい音使いを、えもいわれぬ幽玄の境地へと昇華させていたのです。
「素晴らしいこととは、為す(doing)のではなく、おこる(happening)のだ」というインドの和尚の言葉通り、彼の音楽には全くエゴが感じられず、おそらくは悟りの境地で弾いているからこそ、どこまでも自由で、聴く人の魂までも解き放ってくれるのでしょう。
彼のアルバムはすべてお薦めですが、私が最初に聴いたピアノ・トリオによる“Invisible friends”と、昨年リリースされた最新作(トリオに弦と木管による九重奏団、総勢12名による)“Worship of self”を紹介しておきたいと思います。
ただでさえ、従来のジャズという枠に収めることが難しい彼の音楽ですが、後者はジャズとクラシックの非常に高い次元における融合‥をも超えた、それはそれは美しいアルバムです。
P.S.これまでも、ピアノ・ソロ四部作をはじめ、ライブにおいても、ヤンソン教授の楽曲を折りに触れて演奏してまいりましたが、木曜日のアート・カフェ・フレンズでも初挑戦の曲も含めて数曲演奏する予定です。
12年で、果たしてどこまでゆらぐことが出来るようになったか、乞うご期待!
(脳ミソの方は相当ゆらいでる今日この頃ですが‥)
そしてそして、なによりも!予約状況が芳しくないのでございまする。 (;_;)
前回の超満員から一転して閑古鳥のバードウォッチング??
日本一楽しそうにドラムを叩くマイケルさんと、日本一太いベースの音を出す河上さん、お二方とのトリオは今後永続的に(オリジナルのトリオと並行して)活動していきたいと思っているにもかかわらず、単独公演としては最初で最後、だったりしかねない状況でございまして‥ (-_-;)
それどころか、アート・カフェ・フレンズのマンスリー・ライブ自体が、四ヶ月でおしまい?なんてことにもなりかねないわけでして‥ (>_<)
そこで、苦肉の策?というほどのものでもないのですが、スタンプ・カード(‥のようなもの)を始めます。
今思いつく特典としては‥
それは木曜日に発表させて頂くということで‥
(でも、期待は裏切らないだけの自信は満々! o(^-^)o )
みんな来てねぇ~
_(._.)_
text by H. Izumi
5 件のコメント:
去年初めてヤンソン氏のアルバムを買って聴きました。美しい、無限に広がっていく音楽の世界に圧倒されました。初めて和泉さんのピアノソロのアルバムを聴いた時にその美しく深い世界に心が揺さぶられましたが、それに通じる想いでした。
私に言わせれば和泉さんほ日本のヤンソンです!こう思うのは私だけではないはず。
29日のアートカフェでのライブ、仕事を何とか終らせ行きます!楽しみにしています。
こんばんは。
某・調布のライブハウスではありがとうございました!
マンスリーライブ、可能な限り皆勤賞を目指すつもりです。
「毎月通うのでお得な年間パス発行して下さい!」とお願いしようかと思っていたのですが、スタンプカードなるものが登場するんですね。
今度のマンスリーライブに登場されるのは、和"泉"さん"河"合さん"河"上さんと言う事で、勝手に「泉・河・河トリオ」と、せせらぎの音がしそうな名前を付けさせていただきました。
29日は初披露のヤンソン教授の曲も含めてどんな演奏を聴かせていただけるのか、とても楽しみにしています。
どうかお客さんが沢山入りますように!そして今回こそ和泉さんが神経をすり減らすような問題が起きませんように!
心から祈っています。
こんにちは^^
もちろん本日も恵比寿に向かいます♪
とくぅ~さんに同じく、ヘンな問題が起こらずに素敵な時間を和泉さんと共有できますように。
恵比寿には、今宵も麗しの旋律が流れたんでしょうネ!LIVEお疲れ様でした。最近、ど~も日程調整が上手く行かないもんで‥m(_悲_)m。
ラーシュ先生のアルバム、自分は一枚しか所有しておりませんが、各楽曲の絵画的なアプローチ、これが纏まって更に大きな安らぎを与えてくれる為、身心グッタリな場面で流しっ放しにするコトが多いです‥で、しばしば爆睡モードへ(謝)。ちょうど二枚目購入に弾みの付く記事。お薦めアルバムを順に手に入れ、今後の和泉さん界隈の展開を勝手に予想し楽しむコトにしま~す(笑)!
ところで、予てより興味あった中川さんのアルバム聴いてみました。(ともすれば上記ネタに通ずる内容かもしれませんが、)単音楽器奏者の命と言える柔らかな音色・抜群の歌心に加え、テクニカルなフレーズも全くひけらかすコト無しと、その演奏スタイルに好感が持てました。再共演、ぜひとも実現希望です!
‥そんな訳で、大変遅ればせながら、本年も宜しくお世話になりますm(__)m。次こそ癒やしの旋律拝聴に伺いますゆえ。では!
明日まだ空きがあったら予約します
今年はちょこちょこいけると嬉しいのですが(´・ω・`)ショボーン
コメントを投稿