2008年12月28日日曜日

至福のひととき

昨夜のアート・カフェ・フレンズ、素敵なライブでしたね!
ご来場頂いた皆さま、ありがとうございました。

幾多の困難(調律の手配がされていなかったり、音響スタッフの不在によってサウンド・チェックに手間取りリハーサルがほとんど出来なかったり、最終的に心地よく演奏できるモニター環境が得られなかったり、などなど‥)と戦いながらの演奏となった訳ですが、それにしては、それなりに、心を震わせるようなピアノが弾けたのではないか?と自負している次第です。

なんといっても、鳥山君のうたごころ溢れる繊細なプレイに触発されたからに他なりませんが、彼の弾くメロディを適切に包むべくハーモニーを奏でる、という行為は、演奏というよりも、むしろ、祈り、と呼んだ方がふさわしいような気がします。立場を入れ替えて私のメロディに寄り添ってくれる彼のプレイもまた同様で、結局のところ、二人して音楽の捧げものを天に響かせているような(ちょいとニュー・エイジがかった表現で誤解を招きそうですが‥)感覚でした。

32年前の秋に始めて共に音を出した時の驚きと歓びは今も変わることなく、近年共演の機会が増えるに従ってますます大きくなって、私にとって日々の精進の活力となっています。
「ギタリストとピアニストのコンビと言えば、誰と誰を思い浮かべる?」という質問を音楽ファンにしたとして、「まず、ジム・ホールとビル・エヴァンスでしょう?それから、パット・メセニーとライル・メイズ、あと、鳥山雄司と和泉宏隆も外せないね」‥いつの日にかそんな答えが返ってくることを目指して‥。

昨夜、彼は3本のギター〔オベーション(ナイロン弦)、タコマ(スチール弦)、サドウスキー(ジャズ・ギター)〕を携えて臨んでくれたのですが、それぞれの楽器のめくるめくような多彩な音色に陶酔したのは私のみならず聴衆の皆さんも同様でしょう。惜しくも参加されなかった方々は、次なる機会をお聴き逃しなきよう!
text by H. Izumi

2008年12月25日木曜日

年の瀬に・・・

先日の甲府名古屋大阪の3連戦にご来場頂いた皆さま、誠に有難うございました。

旅から戻って早々にリポートをまとめようと思ったものの、次から次へと問題課題宿題が山積み大盛り目白押しで、あっというまに一週間が過ぎてしまいました。

今や忘却のかなた、というほどではないにせよ、霞(アルコールの?)がかかっている感じで、詳しく振り返ることなどとても出来ないのですが‥

まず、3連戦とは言っても、初日の甲府アローンでは前日に我々のトリオと地元のミュージシャンの皆さんとのセッションが企画されていた(9月に始めてやった時、終演後にその話がまとまった?らしい?のですけれども、よく覚えていないんです。何
故なら‥9月12日のブログを参照)訳で、これが結構なかなか相当ハードでした。よーするに、実質4連戦です。

当日参加してくれたミュージシャンは、Tpが二人、TbとAs、Gtが二人、Drが二人、という面々だったのですが、午後8時から始めて気が付いたら10時、アタクシはちょいと休ませてもらったし、板垣くんも交代がいたからいいものの、村上くんは弾き通し
で4時間以上!
まぁ、言うなればジャズのお店のセッションのホスト・トリオを勤めた訳ですが、すんげえ楽しくて、めちゃくたびれました。何故くたびれたかって?勿論一切手抜き無しの真剣勝負でしたから‥ それでも、翌日はそのミュージシャンの皆さんがお友達を連れて聴きに来てくれたから超満員で、まぁいっか、‥となるはずが、そうはなまやさいのイカのきんた〇だったのが悲しいところですが‥


さて、名古屋ドキシーは店内を見渡した印象からはモダンなイタリアン・レストランという雰囲気で、50のキャパにしてはしっかり和める楽屋があるのもいい感じです。
ただ、この規模のお店にしては凝った照明の(とはいえ電源が別系統になっていない‥)せいか、ベースにノイズがのるのが大問題、と言いつつも、聖くんの足にアースを落とす、という荒業で解決。
欲を言わせてもらうなら、音が詰まった感じのピアノがなんとかなるともっと気持ちよく演奏できたのですが、甲府から走って15時入り、というツァーでは調律に立ち会う間もなく致し方ない、といったところでしょうか‥

名古屋終わりで大阪に走り、なんばのホテルに着いたのが午前3時。10時半からのヤマハさんでのセミナー(HOW TO IMPROVISE vol.2)にしっかり?遅刻すること10分!                 m(__)m
譜面はスラスラ読めて指もバリバリ動くけれどアドリブとなると今ひとつ?という皆さまに、秘伝?をえらそーに‥

でも、アタクシの音楽家としての資質はともかく、このセミナーは近年熟成されて、いよいよ全国展開すべきもの、という自負がありますので、是非呼んでくださいまし。

さて、大阪ロイヤル・ホース、当初予約状況に不安が心配だった訳ですが、おかげさまでほぼ満員、いい感じでした。
大阪終わりで中村さんと二人で夜走りで帰京。アタクシは牧之原SAから交代したのですが、夜が明けて厚木を越えた位からの通勤ドライバー達の殺気立った走りには手に汗握りました。


それから一週間、色々と(ネズミの着ぐるみを着て爆チュー太田ぴかり氏のサックスの伴奏とか‥)あって、明後日の土曜日が鳥山雄司氏を迎えての恵比寿アート・カフェ・フレンズ、おかげさまで SOLD OUT となりました。

年明け早々、1月9日のスイート・ベイジルは現在6割強の予約状況ですが、前回に続けて SOLD OUT を期待したいところです。なにとぞ宜しくお願い致します。

そして、発表が遅くなりましたが30日は浅草 SOUL TRAIN で忘年会ライブです。アタクシのピアノで1年を締めくくろうという奇特な方々、お待ち申し上げております。

all text by H. Izumi

2008年12月10日水曜日

発売記念ツアー!


さて、いよいよ明日から“BEYOND THE RIVER”発売記念ライブ・ツアー1stピリオドが始まる訳ですが、来週16日の火曜日の大阪ロイヤル・ホースの予約状況が今ひとつのようでして、不安が心配であります。
閑古鳥は鳴かないまでも、前回 SOLD OUT であったことを思うと、ちょいと寂しいかと‥   (;_;)

関西地区の皆さま、お誘い合わせの上ご来場下さいますよう、なにとぞ宜しくお願い申し上げます。   m(__)m

2008年12月6日土曜日

輝く瞳

今日は新宿区立落合中学校で行われたジョイント・コンサートという催しにゲストで呼ばれてピアノを弾いてきました。ゲストはもう一人いて、なんと、トロンボーンの名手、中川英二郎氏。


ジョイント・コンサートは学校と地域の文化交流を目的に毎年(今年が4回めでアタクシは3年連続の出場‥)開かれており、今回は、落合中の学区内の小学校3校のブラス・バンドや、落合少年少女合唱団、同窓生のコーラス・グループ、などなどの出し物があった後に、落合中のウィンドアンサンブル(とはいっても編成はビッグ・バンド‥)に中川さんとアタクシが参加して、It don't mean a thing、Sing,sing,sing、 L-O-V-E、 の3曲、そしてデュオで、Twilight in upperwest, バッハのAir, そしてNHKの朝の連ドラ、「瞳」のテーマ曲、という3曲、フィナーレは聴衆も含めて全員の合唱で“翼を下さい”をアタクシの伴奏にトロンボーンの間奏&オブリガートを交えて、という構成で2時間ちょっとのコンサートでした。


なんといっても、中川さんのトロンボーン、本当に素晴らしかったです。3年前に一度スイート・ベイジルにスペシャル・ゲストで出てもらったことがあって、彼が天才であることはよくよくわかっていたつもりでしたが、今回改めて、完璧な楽器のコントロールと、どんなに速いパッセージでもすべての音をうたいきっている(要するに決してオーバー・プレイにならない‥)点に大変感銘を受けました。特に、瞳のテーマにおいてのアドリブ・ソロにはたまげてしまいました。

ウィンド・アンサンブルの生徒諸君の目の輝きといったら、彼らが今日の中川さんの演奏を一生忘れることはないに違いない、と思わせるものがありました。

アタクシも近い将来の共演をお願いせずにはいられませんでした。彼のトロンボーンでトワイライト‥を皆さんにお聴かせしない訳にはいきませんから‥


さてさて、ニュー・アルバムはもう聴いて頂けましたか?
発売記念の、来週からの各地のライブ、お誘い合わせの上ご来場くださいますようお願い申しあげます。


また、日は迫っておりますが、来週9日の火曜日午前10時半より、渋谷のヤマハ・エレクトーン・シティーにてアタクシのセミナー、“HOW TO IMPROVISE vol.2” が開催されます(当日ご来場可・・・¥3,000)。
まことにえらそーなタイトルですが、よーするに、アドリブのかまし方?(正しくは、与えられたハーモニーの中で如何にして音を紡ぎ出し、うたうに足るメロディを見出すか‥)を実演を交えつつアタクシなりにご説明する、という講座でありまして、聴講生の七割はエレクトーンかピアノの講師の皆さんなのですが、一般の方も入場できますので、もしも興味があってお時間のある方は是非ご参加くださいますよう。

all text by H.Izumi