2010年2月13日土曜日

My Favorite II

蝉が鳴いていた。

ミンミン蝉の大軍と、それに混じって若干の油蝉が、ミ~ンミンミン ジ~
ミ~ンミンミン ジ~

気温33℃湿度85%、じっとしていても汗が流れる。

日比谷の森全体ではおそらく数百匹以上になるであろう蝉の鳴き声が、野外音楽堂の舞台上に70dbぐらいの音圧で鳴り響いていて、夏の野音独特の雰囲気の中で僕はサウンドチェックを終えた。

「それでは続いてセスさんお願いします」というエンジニアの声に促されて、彼はピアノの前に座り、おもむろにドビュッシーを弾きはじめた‥

1995年8月12日、日比谷野外音楽堂の昼下がり‥


パリのコンセルバトワールでクラシックピアノを学び、その後バークリー音楽院に留学してゲーリー・バートンに師事してヴィブラフォンを学び、その後はジャズ・フュージョンのみならず幅広いジャンルで数々のアレンジ、プロデュース・ワークを精力的にこなしながら、いざ自分のアルバムを創るとまたそれが素晴らしい!

そんな彼がサウンドチェックでさらりと弾いたドビュッシーは、一瞬にして日比谷の森をブローニュの森に変えてしまうような、パリの薫りが漂う響きだった。


♪  ♪  ♪  ♪  ♪  ♪  ♪  ♪  ♪   ♪  ♪  ♪  ♪  ♪  ♪  ♪

フィリップ・セスの魅力とは、一言で言うなら抜群のセンス‥
いくつか言葉を並べることが許されるなら、数多くの引き出しに蓄えられた極上の素材を、鮮烈にして大胆な方法を駆使して、洗練の極みともいうべき一皿にまとめ上げる天才シェフの技、にたとえることが出来るでしょう。

あれほどの才能を思えば、もっと世間に名前が知られていてもいいはずなのに、奥ゆかしい人柄ゆえかこれまでのところどちらかといえばミュージシャンズミュージシャン的な存在でしたが、昨年のアルバム“AT WORLD'S EDGE”が先日グラミー賞にノミネート(惜しくも年功序列?に阻まれて逃しましたが‥)されたことで、近い将来に脚光を浴びることが確実になったと言って良いと思います。

彼のアルバムを一枚選ぶとするならば “HALF WAY TILL DAWN” で決まりです。残念ながら現在は廃盤(ちなみに Amazon で今検索したら中古が2枚‥)ですが、いずれ再発されることと思われます。(‥が、もちろん再発を待たずに根性でゲットするべし!)


いや、本当にこのアルバムは擦りきれる?ほど聴きました。特に寝る前の5曲めと、目覚めの6曲め。何十回聴いたことでしょう。特に6曲めの後半のピアノソロの出だし!しびれます。元気が出ます。ジャズ・フュージョンのみならず、全ての音楽ファンにとって必聴ものと言っても決して言い過ぎではありません。最新作も素晴らしい出来栄えですが、私にとっての聴取回数が断トツのこちらを、まずはお薦めします。


また、最近では、サイモン・フィリップスとピノ・パラディーノとのユニット、PSPのライブ盤は、相当硬派でありながらもマニアックに走り過ぎることなく、それぞれの名人芸がポップ&カラフルに楽しめて、とても好感が持てました。
“HALF WAY TILL DAWN”からもやってくれていて、イェイ!だす。


「こりゃ生で聴いてみたいたいもんだね~」と思っていたところあれよあれよと言う間に来日が決まって、そう、来週の金曜日の福岡Gate's7 を皮切りに9本のツァーだそうです。皆さん!お誘い合わせの上で是非聴きに行きましょう。

【PSP 来日スケジュール】

2月19日  福岡Gate’s 7 TEL:092-283-0577
18時半開場、19時半開演 7,800円(当日8,300円)

2月20日  倉敷RED BOX TEL:086-421-3929
17時半開場、18時開演 7,800円(当日8,300円)

2月21日  高知Caravan Sary TEL:088-873-1533
17時半開場、18時開演 7,800円(当日8,300円)

2月22日  神戸Chicken George TEL:078-332-0146
18時半開場、19時半開演 7,800円(当日8,300円)

2月24日  名古屋Bottom Line TEL:052-741-1620
18時半開場、19時半開演 7,800円(当日8,300円)

2月25日  大阪BIGCAT TEL:06-6258-5008
18時半開場、19時半開演 7,800円(当日8,300円)

2月26日 東京STB139 TEL:03-5474-1395
18時開場、19時半開演 8,800円

2月27日 東京STB139 TEL:03-5474-1395
17時半開場、19時開演 8,800円

2月28日  郡山Hip Shot Japan TEL:024-921-2007
17時半開場、18時開演 6,800円(当日7,300円)

2010年2月2日火曜日

寒中お見舞申しあげます!

月日の流れるのは本当に早いものですね‥
あけおめことよろ!から早ひと月あまり、気がついたら節分であります。
節分つうぐらいですから節めに違いない訳で、ここでご挨拶しておかないと次は春分か? てなことで、今年もよろしくお願いいたします。

思えばスイートベイジルでノスタルジアの発売記念ライブがあったのが先月14日、是方さんのソウルバラードでブルースアレイに出たのが26日‥

それ以外はどうしていたのかと言えば、ずっと音楽室に籠って曲を書かんとピアノにむかっておりました。

便宜的に書くという言葉を使いながらも実際には曲の断片を捕まえにこことは違う次元に出かけている、というような日々の中で、結果的にハニホヘトイロハの世界(アタクシはそれで音楽教育を受けたものでして‥ドレミではなく‥)からあいうえおの世界に戻ってくることが困難になって、というか、ハニホヘトイロハの世界でひと泳ぎした後に気分転換にあいうえおの世界に和もうかという時にはもっぱら受け身でいたい気分になって、読書にいそしんだり、或は、画集や写真集を眺めたり、たまに音楽を聴いたり映画を観たり‥

そういえば、なんだかんだで料理だけはしてましたけど‥

そもそも、ブログとは名ばかりで、本来ならばHPに並んでいるべきコラム、という位置づけであることは皆様ご承知の通り。
だいたいが、短い文章というのが苦手、というかついついあーだこーだとなんとかの繰り言になってしまう訳でして‥
だいいち「M6のイントロを思いついたもののブリッジとの整合性に問題が生じて‥」なんて話、ちいともおもしろくないでがしょう? 仮に音をアップ出来るならともかく、そんな訳にもいかないし‥
そりゃ、「お仕事が終わってみんなでいま話題のどこそこへ~」なんて、何食って何飲んで、って云ってみたいような気もしないではないですけれど、それが許されるのは芸能人のみなさんぐらいなもので‥(あっ、旅に出たら別ですよん。それしか楽しみがない、というより、それこそが旅、ですからして)


とりあえず、元気にやってます、的なことで、ご挨拶にかえさせていただきます。

2009年12月13日日曜日

弾き納め‥ 年の瀬のゴージャスな昼下がり‥

「15日の東京吹奏楽団の定期演奏会へのゲスト出演が今年最後のステージですか?」
というお問い合わせをいくつか頂きましたが、やはり自分の名義のライブで弾き納めをしておかねば新しい年を迎える訳にはいかないという訳で、28日の月曜日、真っ昼間ではありますが、弾き納めライブを敢行することと相なりました。

敢行‥などという滅多に使わない言葉を使ってみたくなった理由は、やはり、13時というずいぶん早めの開演時間に加えて、このご時世にしては「はぁ〜?何様だぁ?」と言われかねないような強気の料金設定だからに他なりませんが、がしかし、敢えて、やってみたいという気持ちが、まさったまさった、はっけよいまさった!からなのでありまして‥
(-_-;)


さて、アタクシに土俵入りを決意させた要因としては(深刻なメタボリックを除けば)まずなんといっても、場所がリッツ・カールトンというたいへん格調高いホテルの気持ちのよいスペース(‥2Fのホワイエ=グランド・ボール・ルーム前のロビー)であることが挙げられますが、それにしても高すぎやしない?とお思いの貴方には、すでに発表になっているHPのスケジュールには載ってはいないものの、お茶(コーヒーor紅茶)とお菓子が付くこと、をお伝えしておきたいと思います。

月曜日の13時開演に関しては、12月28日以外では考えられない‥ そうです!皆さまにおかれましては、仕事納めの乾杯のあと、酔い醒まし?に寄って頂く(えっと、まだホテル側と詰めてはいないのですが、一杯やりたい方の為にバー・コーナーをご用意する方向です‥)というのはいかがかと‥

お勤めでない方々は、ちょっと早めにランチをとって頂いて、食後のひとときを‥


今回、真っ昼間からお付き合い頂くのは、宮本大路さんとコモブチキイチロウさん、
のお二方‥
掛け値なしに、役者は揃った!といったところでしょうか?

なお、今回のライブはホテルの催しものではございませんので(アタクシのコアなファンの方の主催です)お間違えなきよう!


それはもちろん、いつかリッツ・カールトンさんの主催で、15時開演のシャンパーニュ・パーティー・ライブなんぞやってみたいものですが‥



P.S.
15日の文京シビックホール、このご時世でしかも火曜日(それに付け加え、おそらくはインフルエンザの影響も?)ということで、前売り状況が今ひとつ芳しくないようですが‥

指揮の松元宏康さんと楽団員の皆さんの熱き情熱に衝き動かされる感じで、入念なリハーサルを重ねております。
も〜しもご都合の付く方は、なにとぞ‥ m(__)m